高校受験を考えたときに「平均点」と「倍率」は重要な目安となります。この先、志望校をどう決めればいいか迷っている中学生・保護者の方に少しでも参考のデータとなるようにまとめました。
この記事を読み、今後の受験作戦や勉強の参考にしていただければと思います。
2022年度入試の平均点は?
過去11年間の各教科における平均点をまとめてみました。
年によっては高得点になっている部分がありますが、おおむね各教科とも似たような点数が続いていますね。
科目 | R4 | R3 | R2 | R1 | H30 | H29 | H28 | H27 | H26 | H25 | H24 |
国語 | 78.05 | 63.63 | 59.23 | 58.56 | 59.06 | 63.67 | 66.89 | 69.88 | 62.81 | 64.9 | 60.63 |
社会 | 61.48 | 56.18 | 57.35 | 55.25 | 58.99 | 65.05 | 59.37 | 53.44 | 59.44 | 54.92 | 59.46 |
数学 | 46.55 | 39.69 | 52.44 | 49.33 | 51.44 | 54.06 | 48.85 | 55.41 | 53.71 | 55.9 | 52.02 |
理科 | 49.86 | 54.66 | 58.94 | 51.67 | 60.84 | 53.82 | 50.75 | 56.08 | 56.02 | 56.33 | 57.44 |
英語 | 50.26 | 53.37 | 56.2 | 53.12 | 57.11 | 52.39 | 55.24 | 55.18 | 61.19 | 50.64 | 61.67 |
合計 | 286.2 | 267.56 | 284.16 | 267.94 | 287.44 | 288.99 | 281.1 | 289.99 | 293.17 | 282.69 | 291.22 |
今年の高校1年生(2022年度入試)は、「ほぼ記号」だらけのテストとなりました。
これは県立高校入試の「採点ミス」が多発したことによる対策だと考えられます。これには高校関係者や塾関係者がかなり驚きました。
対策をするだろうとは考えていましたが、まさかここまで「記号(マーク)」だらけの問題になるとは思いませんでした。(全ての教科でです。)
国語(78.05)
「国語」に関しては、平均点が78点とかなり高くなっています。やはり大学入学共通テストとは異なり、中学3年生段階では複雑な選択肢が作りにくいということでしょう。漢字問題や記述問題、作文問題が消滅したことで、得点できた中学生が多かったのも特徴でした。
文章を読む量はそれなりにあるので、「なるべく早く読む」読解力を身に付けましょう。本文を読むために「漢字・語句・接続語」などの基礎知識をしっかりと暗記します。
数学(46.55)
「数学」では「単純な計算問題」が復活しました。前回の2021年度入試では計算問題がなくなり、文章を読んで求められている知識・公式を把握して、解く問題が多かったです。
しかし、証明問題などの記述式が消滅し(採点ミス対策)、その代わりに計算問題が出題されました。
つまり難易度は易しくなりましたが、部分点などが無い答え(記号や数字のみ)なので、点数とれない人は全く取れない結果となりました。
積み残しがあるとなかなか先へ進まないイメージの数学ですが、分野ごとに区切って、取る問題を決めてから学習することをおススめします。
社会(61.48)
「社会」でも毎年得点率の低かった「記述問題」がなくなったことで平均点が上がっています。昨年度と比べて20問、論述問題が減りました。(36問中34問が記号問題)
基本的・基礎的な知識を中心に資料を読み取ったり、複数資料を結び付けたりする問題が出されました。
3分野総合問題(地理・歴史・公民)は、毎年必ず出題されています。内容も昨年度に引き続き「持続可能な社会の実現に向けた取り組み」に関してです。
理科(49.86)
「理科」も記号中心に変化し、広く出題される傾向になっていました。その分、必要な知識が多くなり、知識の定着がされていない中学生にとっては分からない問題が多かったと思います。
ページ数が11ページから14ページに増加したのに、総設問数は例年より少ない29問となりました。これは読む量の増加を意味しています。
文章からの読み取りや図表からの読み取りなど、暗記した知識が文章中でどう表現されているか、気が付けるかどうかが重要となりました。
英語(50.26)
「英語」の英作文問題が消滅しましたが、新傾向の読解問題が継続して出題されました。状況が設定されていたり、現実に即した内容の文章や読み取り問題は、今後も継続されるでしょう。
大問1の聞き取り問題は、30点の配点があるので是非とも対策したいですね。普段から耳を慣れさせておくことと、話せないことには聞けないので、スピーキングの練習もするといいです。
最終的にはどれだけ「単語力があるか」にかかってきます。授業で扱われた単語は全て暗記しておけば高得点へ繋がります。
過去2年間の倍率の変化
まずは令和4年度入試の受験倍率を見ていきましょう。
茨城県は、偏差値の中位~上位高校の倍率が高め。
水戸地区・県北地区・県西地区で倍率の高い高校は、毎年決まっています。
日立第一高校・日立第二高校・水戸第一高校・水戸第二高校・水戸工業高校・水戸商業高校・桜ノ牧高校・緑岡高校あたりですね。
上記地区以外は少子化の影響もあり、毎年子供の数が減っています。倍率もあまり上がりません。(変化が少ない状況)
ここ2年間の茨城県南地区の変化
毎年倍率が高くなる「県南地区」を見てみましょう。
逆に県南地区は、つくば・ひたち野うしく地域などを中心に人口が増えている所があります。
特に竹園高校の倍率(1.42倍)と不合格者数(133名)は近年まれにみる高さでした。
2023年度入試の予想(参考:読売新聞)
採点ミスの問題は大々的に報じられ、中学生の人生を左右してしまう出来事です。絶対に無くさなくてはならないことです。
しかし、それと入試問題をすべて記号にするというのは別問題であり、学力を正しく測れない原因にもなってしまいます。
※長時間の試験時間があり、複雑にできる「大学入学共通テスト」とは異なりますね。
今回の記号問題中心には、「悪変」だったと言わざるを得ない部分が多々あります。
多くの中学校・塾も、この変更に疑問を投げかけています。
おそらく2023年度入試は記述式に戻るでしょう。
読売新聞をはじめ、今年度の県立入試は従来の記述式に戻るだろうと予想しています。私自身も戻るだろうと考えています。
平均点や問題の質を考えたとき、「どうしてもこのままでいいとは思えない」からです。本当にはかりたい力がはかれなくなってしまいます。
ただ、採点ミスのことを考えると完全に今まで通りとはならないかもしれません。
国語であれば、
上記のような形で、採点ミスが少なくなる工夫がされると思います。
もちろんこのような問題は今までも出題されているので、過去問題を参考に演習することが大事です。
英語や社会の記述問題も同じように「採点がしやすい記述問題」が出題されるでしょう。
今後に向けて(県立受験対策)
まずは「過去問」を中心に勉強することをお勧めします。
令和4年度入試は記述問題が無くなり記号中心の問題となりましたが、令和5年度入試は記述が少なからず出てくるものとして対策した方が安心です。
では、何を使えばいいのかというと「過去問」です。記述問題もありますし何より今まで出題されている「生きた問題ばかり」だからです。
今まで出題された問題って、また同じ問題は出ないんじゃないんですか?
過去問じゃなくて、ワークや塾のテキストをずっとやっていたんですが・・・
このように考えてしまう中学生はとても多くいます。
しかし、出題される問題というのは、全く同じ問題はありませんが類似の問題が多くあります。
過去問の考え方として「効率化できる教材が過去問」というものがあります。
細かな各教科の学習方法は、以下の記事を参考にしてみてください。
いかがでしたか?
茨城県の倍率や県立入試の平均点を見てきましたが、知りたい情報はありましたか?
茨城の高校入試事情について、「こんなことが知りたい」というものがありましたら、お気軽にコメントをください。お待ちしています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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