文章の書き方と内容【書く際の注意点と内容の考え方】おすすめの練習法~小論文対策~

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大学受験

 「文章を書くことが苦手で、どのように書けばいいか分からない。」という人は多いと思います。今回はそのような方に向けて、文章の書き方と注意点、おすすめの練習法を紹介いたします。
 大学入試の小論文対策にも役立ちますので、ぜひ参考にしてみてください。

結論

・文章は【意見+根拠】の型。
・【譲歩】(一歩譲って相手の立場に立つ)を取り入れる。
・新聞の投稿欄を用いて練習する。

 基本的に文章の形は【意見+根拠】となります。そして【譲歩】の形を取り入れると、なお分かりやすい文章になります。相手の立場も理解しているということを【譲歩】の形で見せます。その上でさらに自分の意見へとつないでいきましょう。

 また練習するには新聞の投稿欄がとても役に立ちます。何かしら意見がハッキリしている文章が多く、その意見に対する意見をする練習を重ねることで、文章が上手になっていきます。以下に細かく記載していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

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文と文をつなぐ接続詞の書き言葉

 接続詞には、軟らかい文体で出てくる話し言葉的なものと、硬い文体で出てくる書き言葉的なものと、そして、その双方にまたがるものがあります。

 たとえば、逆接の接続詞でいうと、次のようになるでしょう。

▼話し言葉的:「でも」「けど」「なのに」「そのくせ」「というか」

▼双方にまたがる:「しかし」「けれども」「ところが」「というよりも」

▼書き言葉的:「だが」「にもかかわらず」「むしろ」

 話し言葉的、双方にまたがる、書き言葉的というこの三つを文体レベルと呼ぶことにしましょう。文章を書くときに問題になるのは、話し言葉的なものを書き言葉のなかで使ってしまった場合です。つまり、話し言葉的なものを文章のなかで使うと読み手の違和感を招くことになるわけです。

 文章を書くときに「てか」「つうか」を使う人はまずいないでしょうが、「ていうか」「というか」をつい使ってしまう人は少なくないかもしれません。しかし、この二つも話し言葉的です。公的な文章では、双方にまたがる「というよりも」や、書き言葉的な「むしろ」といった、より硬い接続詞を使っていたほうが安全です。

 このように接続詞一つ取っても、文体レベルでの違いがあります。文章を書く際には「書き言葉」でなければなりません。順接の接続詞やイコールの接続詞などもあります。まずは接続詞をしっかりと書き言葉にするということを意識してみましょう。
※接続詞以外の部分も「話し言葉的」にならないように注意が必要です。

文章の基本型【意見+根拠】+【譲歩】

 まずは文章の基本型である【意見+根拠】を押さえていきましょう。 

・私は○○○○に賛成だ。なぜなら~だからだ。
・私は○○○○に反対だ。なぜなら~だからだ。

・私は○○○○だと考える。なぜなら~だからだ。

一見、当たり前のように感じられますが、実はこれがきちんとできていない人がとても多いのです。「意見は述べているが批評文になってしまい根拠が書かれていなかったり」、「意見を論証(論理的に証明)する根拠になっていなかったり」します。

 さらに「意見+根拠」が書けたら、そこに譲歩の構文を入れるとより説得力のある文章になります。【譲歩】とは、「相手に一歩譲って(相手の立場になり)相手の意見も一旦は分かりますよ」とすることです。その後に「しかし~」と相手の意見を論破していきます。「私の意見が正しいよね。優れているよね。」と見せます。

 この譲歩を使うことで、「相手の立場・意見もきちんと分かっています。」けど「自分の方がいいよね」ということを表現できます。
・たしかに○○○○だろう。(相手に譲る)しかし~~~だ。(反論して自分の意見へ)

新聞の投稿欄を活用した練習法

 新聞は文章の学習をするうえで非常に優秀な教材です。その中でも新聞の投稿欄を活用した読み方と文章作成の方法・意見の出し方をまとめました。

新聞(投稿欄)の読みかた

 意見文を書くのにいちばん利用しやすい材料は、投書欄です。投稿者の意見がはっきりしているものを選ぶのがいいです。そして、その投書の材料となっている記事を探しだし、さらに関連のありそうな記事も見つけて読みます。そして、投稿者の意見に対する賛否を考えてみるんです。賛成なら賛成で、その理由を投稿者の主張よりも深めたり広げたりして、整理してみます。反対なら反対で、その理由を投稿者の主張に即して、丁寧に述べます。そして自分はどう考えるかまで、踏み込んで書いてみましょう。

 つまり、論争文としての意見文です。賛成する場合のほうが、書き方はむずかしいのだと覚悟しましょう。自分の賛成理由を説明しないで、ただ「この人の意見は、ほんとに素晴らしいと思います」。なんて書くようなのは、意見文になりません。「意見文になってなくても、感想は書いたじゃんか」と反論しても、だめなんです。そんなのは、感想でさえないんです。

 ある意見に賛成するなら、その意見をガードしなくてはダメです。ガードするには、どんな攻撃があるかを予想します。「この人の意見に対しては、多分こんな反論が出てくることが予想される。よーし、自分はそこをガードしてみよう」。そんなふうに考えて、投稿者の意見よりも広がりと深みのある、あなた自身の意見をつくるのです。論争文をきちんと書けるということは、とても大切な能力です。それを磨くには、投書欄から材料を見つけて、賛成、反対の結論を出してみて、それを表現する練習をしてみるのがいいですね。

投稿欄を活用して実際に書いてみる

何をどこから書けばよいか

 「意見文を書きたいが、どう書けばよいか」という、素朴な質問を持っている人も多いと思います。

 いきなり書く「自己流タイプ」は、まず伸びないんです。文章力もテニスなどのスポーツに似て、ルールがあり、基本もある。一、二冊の入門書(ルールブック)をよく読むのが、まず第一歩です。基本中の基本を身に付けましょう。
 入門書では、原稿用紙の使い方や文末の処理、現代仮名遣いなどから、ハイレベルの仕上げ方までを一通り学びます。

この記事では初めの方にまとめた「文章の基本型」や「接続詞の使い方」を参考にしてみてください。以下におススメの「入門書」を挙げておきます。

 


 


 


 次は、採用になった他人の投稿文の研究へと進みます。(先輩の試合を様子を見る)。

 隅から隅まで、あらゆる角度から分析しましょう。「何から書き出しているか」とか「実例はいくつ入っているか」「段落はいくつか」「文末はどう終わっているか」とか、よく分析して、優れた点は積極的に取り入れるとよいです。

 これが終わると、いよいよペンを執り、原稿用紙に向かいます。が、自分の文章を書くのではありません。先に上げたテニスで言うなら、無味乾燥とも思えるラケットの素振りに入るのです。つまり、気に入った先輩の採用文を何回か「書写」するのです。

 この三段階を順序正しく進むと、「何を、どこから、どう書けばよいか」という正解を得るはずです。一番手っ取り早い投稿文の入り方として、生徒にも勧めていますし、成果を挙げているので、ぜひ試してほしいです。

【文章(意見文)を実際に書くために】
➀文章作成の入門書で文の書き方を一から学ぶ。
②新聞の投稿欄に採用されている文章を徹底的に分析する。
③気に入った文章を何回か書写する。


当たり前の常識を書いたところで読み手にインパクトを与えることはできない。

 「冬は寒い」式の月並みな意見では、まずいい意見分にはなりません。ユニークな視点、珍しい体験、斬新な問題提起があって初めて、読者の共感を呼びます。言い換えれば「個性豊か」が望ましいのです。ときには「極論」である必要もあります。

 もっと具体的に言えば、映画やドラマの俳優の構成に似ていますね。男前な二枚目、肥満タイプ、悪役、ヒロイン、お手伝いさん役と個性豊かなスタッフから成り立っていますよね。

 投稿文も手厳しい政治批判、教育の欠陥是正を求める提案、ほのぼのとした人情話、季節にまつわる話と盛り沢山あります。

 この観点から、手元にある投書欄(例えば朝日の「声」)をじっくり分析してみましょう。いかにバラエティーに富んだ紙面作りがなされているかが納得できると思います。

 次に具体的な書き方です。月並みな常識論しか書けない原因として、次の三点が挙げられます。

 1 読者を意識し過ぎる

「こう書けば、どう思われるか?」を気にするために、お定まりの内容になるタイプ。採用されなければ、読者も生まれない。

 2 考え方が温和過ぎる

全身「常識人間」のタイプ。世相に対する意見文などよりも、心温まる話などの「心情文」に向いている。

 3 情報、観察が不足している

「資料不足」のタイプ。時間を掛けて努力すれば(情報や知識を集めれば)、すぐに改善される。

 上記の点を注意することで、人とは少し違った視点を持った意見分が書けるはずです。様々な意見文を書けるようになることは、受験だけでなくビジネスにも役立ちます。もちろん日常生活も豊かにしてくれるはずです。
 この記事を参考にぜひ文章作成・意見文作成の練習をしてみてください。ご愛読ありがとうございました。

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