総合型選抜と学校推薦型選抜の違いや受かりやすさが分からず、悩んでいる受験生は多いと思います。
この記事では、2つの選抜方法の違いや受かりやすい人の特徴・そこから分かる対策をご紹介します。
【結論】自身の特徴に合っている方が受かりやすくなります。
〇総合型選抜→これまで継続してきた活動に自信のある人が受かりやすい
〇学校推薦型選抜→高校生活に自信のある人が受かりやすい
2つの選抜方法は似ている部分も多々あります。
実は、明確にこちらの方が受かりやすいというのはありません。
しかし名前が違っているように、異なる部分もあります。
どのような人がそれぞれの選抜方法に相応しいのか
どのような点に注意して対策すればいいのか
を細かくまとめましたので、読んでいただけるとありがたいです。
違いがわかると対策しやすくなり、自分がどちらの入試に合っているのかも分かります!
【この記事でわかること】
・総合型選抜について
・学校推薦型選抜について
・それぞれの選抜で受かりやすい人
・それぞれの選抜の対策
※目次で必要な部分のみ読んでいただいても効率的です。
総合型選抜について
従来の『AO入試』にあたる試験方法です。
AO入試とは?
簡単に説明すると、大学側が欲しい人物像や能力を提示するので、「自分がそれに当てはまっています!」とアピールする入試です。
そのAO入試を、さらに複数の能力が見られるようにしたものを「総合型選抜」といいます。
【特徴】
- 面接(個人・集団)
- 志望理由書の提出
- (これまでと入学後の)学修計画書の提出
- 大学が求めるアドミッションポリシーに一致させる
- 大学独自に学力を把握する試験
➡小論文・プレゼン・口頭試問・実技・各教科科目のテスト・資格(検定)の成績 - 大学でやりたいことのために、今まで何をしてきたかが重要。
➡調査したこと・作成したもの・○○大会に出場したこと など - 共通テストの必ず受験の大学もあり
- 学校長の推薦(後押し)がない
実際、総合型選抜と学校推薦型選抜は似ているところが多いのです。
学校推薦型選抜について
従来の『公募制推薦入試』『指定校推薦入試』にあたる試験です。
学校(校長)から推薦をもらえる人だけが受けられる入試ですね。
【特徴】
- 面接(個人・集団)
- 志望理由書の提出
- (これまでと入学後の)学修計画書の提出
- 評定平均と欠席日数が重要
➡普段の学校生活でどれだけ好成績を残せているか - 大学独自に学力を把握する試験
- ➡小論文・プレゼン・口頭試問・実技・各教科科目のテスト・資格(検定)の成績
- 共通テストの必ず受験の大学もあり
- 学校長の推薦(後押し)がある
➡学校推薦型選抜(指定校制)・・・落ちることはほぼない
➡学校推薦型選抜(公募制)・・・合格率は総合型選抜と変わりなく、自分次第
高校入試と違って、指定校推薦以外は絶対に受かるという入試ではないです。普通に落ちます。
それぞれの選抜で受かりやすい人
総合型選抜向きの人
これまで取り組んできたことに、自身のある人
資格・検定を取得している人
→英検・TOEIC・リテラス・数検
課外活動をしている人
→イラスト作成・作詞作曲・サイクリングなど広い意味でOK
自己推薦書が書ける人
・自己推薦書・・・過去>未来
・志望理由書・・・過去<未来
志望理由書は、総合型・学校推薦型のどちらでも必要になりますが、自己推薦書は主に総合型で必要になります。
イメージは過去の自分分析を徹底することです。
自分で自分のことをアピールできる武器がある人に向いています。大学の求める像に合っている人も。
学校推薦型選抜向きの人
評定平均(通知表の成績)が優れている人
※1・2年生であれば評定平均を上げるコツを活かしてみましょう。
- すぐに評定平均を上げられる科目を探す=自分が定期テストで点数が取れる科目
- ノートや課題の提出を怠らない
- 日頃から教員との信頼関係を築いておく
欠席日数が10日以内の人(3年間の合計で)
推薦をもらうための条件や大学側の条件になっているのが、欠席日数です。
欠席日数が少ない人は、学校推薦型選抜に向いています。
当たり前の行動で高校生活を送っていれば大丈夫です!!
それぞれの選抜の対策
両方に共通する対策
これらの選抜は「細く長く」対策することが重要です。
高校1年生、遅くても高校2年生までには行動できるといいです。その際、以下の項目を意識してみてください。
- 大学主催のイベントに参加する
- 短期・長期留学をする
- 資格や検定を取得する
➡特に英検は2級以上取得が理想的です - 研究者にインタビューをする
- 大学教員に入学後の研究の相談をする
- フィールドワーク(現場調査)に行く
これらは総合型でも推薦型でも重要です。動くためには将来の目標を早めに決めることですね。
さらにどちらの選抜でも、知識をインプットすること、
つまり
- 合理性
- 反復
- スピード
が重要になります。
しかし総合型選抜や学校推薦型選抜では、知識だけではなく、異なる学び方も必要になります。
- 自分の目で見る
- 手で触れる
- 足を使って人に会う
- 新聞や本・論文を読む
一般常識・行きたい分野の知識など多くの知識が求められます。授業とは違った学びが必要です
どちらにも求められる
➡小論文と志望理由書の対策=文章作成能力の向上
【志望理由書の対策】
- 未来に向けた熱意を書く
- 自己分析と志望校研究をする
- 4部構成で書く
①目標・将来のこと
②その目標・将来のことの理由・ストーリー
③大学のこと(何を研究したくて学びたいのかなど)
④改めて将来へ向けて・社会に向けて一言 - 過去、現在、未来へ向けたストーリーにする
提出書類の中で【1番重要な書類】です。これをもとに面接が進みます。
【小論文対策】
- 過去問を10年分2回は最低でもやる
- 満点を取る必要はない
- 4部構成で書く
①問題提起 〜だろうか。
②意見提示 確かに〜だ。しかしー。
③展開 なぜなら〜。
④結論 したがって〜。 - 情報のインプットをする
→新聞・本・ニュース・雑誌 - しっかりとした人に添削をしてもらう
→問いにズレていないか・論点がずれていないか
小論文が書けるようになるには、最低でも3ヶ月はかかるので、早めに取り組みましょう。
総合型選抜対策
高校1年生の時から「この大学に行きたい」「この研究をしてみたい」というものがあれば、
大学でやりたい研究を「今のレベルでいい」のでやることです。
- 自分の足で調査する
- 進みたい大学の、学んでみたい教授の論文を読んでおく
- やりたいことの分野の本や雑誌、新聞の切り抜きなどを読んでおく
- 少しずつでいいのでノートやレポートにまとめておく
- 創作系(小説・記事・絵など)であれば、作品を少しずつ作成しておく
とにかく自分で行動しておくこと・これだけは続けてきたと言えるものを用意しておくことです
大学のアドミッションポリシー(求める人物像)だけはチェックしておきましょう。
いくら自分が続けてきたものがあっても、大学の求める像に当てはまっていなければ
合格することはできません。
どのような人物を求めているのか考えながら、そのような人になれる行動をする必要があります。
学校推薦型選抜対策
どの高校も推薦を学校長から「もらう」ということになります。
※高校3年次に万が一もらえないと、推薦型では受験できません。
もらうためには、評定平均が高くないといけません。(5~1の評価です)
もちろん、大学側からも「3.8以上」等と条件としてあります。
評定平均を高くするためには
- 定期テストでできるだけ満点を目指す
- 提出物や宿題、予習などをしっかりとやっておく
- 授業には積極的に参加する
- 授業担当の先生とコミュニケーションを取り信頼関係を作っておく
まずは推薦型で受験できるように、通知表の成績を上げることを考えましょう。
そして次に重要なのは「欠席日数」です。(3年間の合計)
だいたいの大学は欠席日数は「20日以内」となっています。
高校側でも推薦を出すための条件が「欠席15日以内」などと、ルールがあるはずです。
なるべく早く(できれば入学時に)欠席日数をチェックしておきましょう。
まとめ
総合型選抜と学校推薦型選抜は、しっかりと目的をもって対策をすることで
大学進学の幅が広がる素晴らしい試験です。
その違いを理解したうえで、どちらの選抜方法が自分にとって受かりやすいかを判断します。
一般選抜で必要な教科の知識だけではなく、コミュニケーション能力や文章表現力など
多くの能力が求められます。
その分、学ぶものが多く、自分自身とも向き合います。
ぜひご自身にあった入試方法を選び、対策をして、希望進路合格を目指してください!
コメント