学校推薦型・総合型選抜の出願直前に確認することとアドバイス【合格のために】

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大学入試について

夏休み以降、学校推薦型選抜や総合型選抜の出願準備が始まりますね。出願する際には、提出書類を「自分・保護者・先生」など複数の目で確認をします。

ただし、最終的には自分の責任でチェックをしなければなりません。自分の受験なので、自分ですべてをやることが大事です。

悩む男の子生徒
悩む男の子生徒

それでも、どこに注意して出願すればいいかが分からなくて・・・

さとう
さとう

たしかにそういう受験生も多いでしょうね。では、塾長さとうから「学校推薦型・総合型選抜の出願直前に確認すること」を一挙にお教えします。

その際に、いくつかの注意点・見落としがちなことも伝えますので、ぜひ自分の書類などを確認してください!

さらに出願直前に確認することは、書類のチェックだけではありません。提出書類と実は関連している面接試験や小論文・学力試験(課す場合)なども同時に考えないといけません。

今回は学校推薦型・総合型選抜の出願直前に確認することを、全てまとめてみました。ぜひ出願直前の最終チェックに役立てていただければと思います。

この記事でわかること

・提出書類のポイントとアドバイス
・面接試験のポイントとアドバイス
・学力検査のポイントとアドバイス

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書類審査

調査書は書類審査の基本

 出願と専攻に必要な書類は大学によって様々ですが、基本となるのは「調査書」です。高校での各教科・科目の学習記録をはじめ、出欠特別活動(主に部活)の記録、本人の行動特徴取得資格など、受験生の人物像の全体を伝えるものになります。

 また各教科・科目の学習成果を表す数値「学習成績の状況」も記載されます。推薦型・総合型の選考において、調査書は

➀参考程度
②点数化して総合点に加える
③段階評価して総合点に加える
④点数化、段階評価はしないが重視する

といった形で利用されます。おすすめは、

「担任の先生に調査書を印刷してもらい、見せてもらう」

ことです。調査書の記載内容と提出書類のズレが無いかを一緒に確認してもらいましょう。


志望理由書は自身で作成し、評価の対象にもなる重要書類

 提出書類の中でも、志望理由書は受験生自身で作成するものです。なぜなら、この書類自体が評価の対象になるのはもちろんの事、選抜における面接試験の資料にもなり自分で作成していないと答えられないということにもなるからです。

 この志望理由書も含めて、学校推薦型・総合型選抜という試験方式はとにかく用意する書類が多いです。学校の先生の協力を仰ぎながらもれなく準備をしていきましょう。

志望理由書の確認ポイントとアドバイス

将来の具体的ビジョンと関連させて、学びたい事の社会的意義に言及する。

 出願書類の中でも、受験生の熱意をアピールする「志望理由書」は大きなウエイトを占めています。ポイントは「具体的であるか」です。

× 「様々な経験・・・」「いろいろな力を・・・・」

 このような抽象的な言葉を並べて、一般論として述べるのではなく「自分が探求したい事」「経験したこと・自分ならではの深い想い」など「自分にしか書けないこと」を詳しく具体的に述べてこそ、熱意が伝わるようになります。

 将来の職業や学びたい分野を絞った「きっかけ」を長々と書くケースがあります。しかし、きっかけは「点」であり、理由は「線」にしなければなりません。

 きっかけが深まって現在は・・・、大学でさらに深めて将来は・・・と、想いが線となってつながっていくのが志望理由書です。

 学びたい事の社会的意義将来就きたい仕事や学びたい学問は、社会にとってどのような意味があるのか)を、具体的ビジョンと関連させて述べましょう。社会の問題点を挙げ、問題の解決のために自分の学びがどのように関わるのかを述べられればベターです。
 直前期にも新聞・ニュース・本(新書)などで情報を集め、大学での学びを通して、自分がどのように力を身に付ければいいかに言及できているか確認しましょう!
志望理由書・その他の提出書類は必ずコピーを取っておきましょう!

面接

準備や模擬面接は必要不可欠

質問の定番は、

➀志望理由
②大学で学びたい事
③将来の抱負
④高校生活の思い出
⑤得意・不得意科目
⑥自己PR
⑦志望理由書に関連する内容

などです。特に提出書類に関連することは、なんでも答えられるようにしなければなりません。

いずれにしても、「将来このようなことがしたいので、この大学・学部で学びたい」という意欲を自分の言葉で伝える準備をしましょう。

ぶっつけ本番ではなく入念な準備が必要です。形式には大きく6つのパターンがあります。志望校の面接がどのパターンになるかを確認して、下記にまとめた特徴を頭に入れて練習しましょう。
面接は練習をやればやるだけ上達します。家族・友人・先生など、なるべく多くの人に協力してもらいましょう。普段話したことの無い学校の先生がおススメです。

パターン(オンライン含む)特徴
面接者複数・受験生1名面接は2~4名が多く、10~20分ほどで行われる。全員の視線が集中する緊張感はあるが、自分のペースでじっくりと自分をアピールできる。
面接者1名・受験生1名調査書や志望理由書に関する確認などを10分ほどで行うパターン。圧迫感は少ないが、マナーや言葉遣いに注意して、1対1ゆえの丁寧なコミュニケーション能力をアピールしたい。
面接者複数・受験生複数受験生3~6名が多く、15~20分で行われることが多い。受験生が順番に自己紹介・自己PRをして、共通の質問に順番に答えていく。
グループディスカッション5~10名ほどの受験生で、与えられたテーマについて討論する。30分~1時間程度が多い。意見表明と協調性のバランスが大事。役割を持つことも重要となり、何もしないのは論外。
口頭試問問題が提示され、それに対する解答を述べるパターン。理系学部・特に工学部で定番。基礎的な問題で、白紙と鉛筆が用意されていることもある。解答の論理的な説明力も重要。
プレゼンテーションテーマや課題があらかじめ提示されており、事前に準備をしたうえで発表するケースが多い。提出書類として一部を提出することも。5~15分程度。いかに資料に書かれていないことを肉付けして論理的に分かりやすくプレゼンできるかが重要。要練習。

面接対策のポイントとアドバイス

過去➔現在➔未来に一本軸を通し、志望分野の社会課題にアンテナを張る。

大学側が見たいのは、受験生が

➀これまでどのような学びをしてきたか・どんな経験を積んで、何に気づき、どのように成長したか
②いま、何に興味関心があり、社会や時代に対してどのような課題意識をもっているのか
③大学で何をどのように学びたいのか、教授陣と研究内容のどこに興味があるのか
④大学卒業後、学びを活かして何をしたいのか、どのように社会と関わってどんな分野で活躍したいか

➀過去~②③現在~③④未来にしっかりと軸が一本通っているかどうかを、志望理由書や面接で確かめます。

個人面接・グループ面接・ディスカッション・口頭試問などの色々なスタイルがありますが、どのスタイルの面接でも「覚えてきたことを吐き出す」のではなく「自分の言葉で想いをアピールする」ことが重要です。

本当にあった残念な例

志望理由書で地域の課題を「過疎化・コミュニティの崩壊」と書いた受験生が、面接でその解決方法と自分にできることを聞かれ、
「それは貴学入学後に詳しく学びたいと思います。」と答えて面接官をがっかりさせて帰ってきました。

自分の志望分野に関する社会的な課題には常にアンテナを張り、自分の考えを論理的に説明できるようにまとめておきましょう。

大学でどのように学び、どんな力を身に付けたいか、自分の強みを生かすためにはどのような資質・能力を伸ばせばいいか、自分をPRするつもりで熱く語りましょう。

学力試験

共通テストや独自試験、外部検定で学力を評価する大学が主流

 学校推薦型・総合型選抜とも近年では色々な形で学力を評価する方向が主流となりつつまります。増えているのは、国公立大学における共通テストの利用です。いわゆる「共通テストを課す」対応をする学校推薦型・総合型選抜では、5教科7科目型が多く、幅広い学力が求められているといえます。

 また、国公立大学では理系学部学科を中心に、小論文以外にも総合問題や数学・理科などの独自問題が出題されるケースもあります。

 一方、私立大学の総合型選抜では学力試験を課すケースは少ないのですが、学校推薦型選抜では関西地区の大学を中心に「基礎テスト」「適正テスト」などの名称で学力試験が実施されるケースが多くなっています。

調査書で「5」や「4」の評価をもらっている教科の試験は特に高得点を取れるようにしなければなりません。

すべての学力試験において「教科書レベルの基礎問題」の出題が中心。

普段の学習の積み重ねで着実に学力を養っておくことが重要です。

さとう
さとう

最近では国公立も私立も「英検」や「TEAP」など英語の外部検定試験の級やスコアを出願の条件にしたり、総合評価に加点したりする大学が増加傾向ですね。


学力試験のポイントとアドバイス

一般選抜と成功して対策可能
・弱点をつぶしながら過去問を多く解いていくこと

【国公立大学】 
一般選抜の学力試験に比べて基礎的な問題を出題してきます。科目は一般選抜で課されるものと重なる部分が多いので、一般選抜まで考えて受験準備ができるというメリットもあります。試験があることをデメリットと捉えずにメリット・チャンスが増えていると捉えた方がいいです。

【私立大学】
他大学や他学部、他の選抜方法と併願が可能なものもあり、年内に合否が決まるものや奨学金が出るものがあります。また受験機会がそもそも1回増えているのは大きな利点ですので、マイナスに考えるのではなくプラス思考で学習に励んでいきましょう。

対策は過去問一択
志望大学の3~5年分の過去問演習は必須です。
出来るだけ多くの過去問を解いて、「自分の弱点」を早期に発見・早期に解決・補強することが最も大切です。まずは1年分を時間通りに解いてみて、実力がどれくらいなのかを把握しましょう。
間違えた分野を徹底的につぶして、その1年前、さらに前・・・とさかのぼることが重要です。何年分さかのぼれるかは時間次第なので、直近の過去問から解き始めるのがベスト
弱点つぶしは「教科書・資料集」「配られている参考書類」を中心に、足りなければ購入しましょう。

出題傾向を変更する大学も多くなってきました。類似の問題を出している大学が無いか、学校の図書館などにある赤本を一通り眺めてみましょう。情報を集めて、積極的に行動してみてください。

 

まとめ

悩む男の子生徒
悩む男の子生徒

それぞれどこに注意しなければならないのかが、少しだけ分かった気がします!

さとう
さとう

それではこれまでのまとめをしていきましょう。

出願直前に確認すること

【提出書類】
・調査書は重要な資料、一度先生から中身を確認させてもらいズレが無いかチェック。
・志望理由書は超重要書類。
 自分の目標・ビジョン・入学後に学びたいこととその社会的意義などが書かれているかチェック。
【面接】
・過去➔現在➔未来に一本軸を通し、進みたい分野の社会的課題にアンテナを張っておく。
【学力試験】

調査書で「5・4」評価の教科は、特に高得点が取れるように学習する。
・学力試験はチャンスととらえる。= 万が一の時の一般選抜対策まで同時にできる。

もちろん誤字脱字は前提としてあってはいけません。分かりやすい表現がされているかなども基本です。

受験直前は、提出書類にばかり気を取られがちですが、そのあとに続いている試験までしっかりと意識することで、万全の準備を行うことができます。

この記事が、皆さんの進路決定に少しでもお役に立てれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。

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