【国公立大学・私立大学の国語】記述式問題の加点&減点ポイント

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受験国語の対策

国公立大学や私立大学の過去問を解くとき、記述問題で悩んだり、記述問題の自己採点で迷うときありませんか?

悩む男の子生徒
悩む男の子生徒

本当にそれです。記述問題は大の苦手で、いつも手が止まっちゃいます。ポイントなんてあるんですか?

悩む女の子生徒
悩む女の子生徒

書くのでさえ難しいのに、自分で丸付けなんてもっとできません・・・

毎回先生に採点してもらえれば一番良いのですが、夏休みや直前の冬休みではなかなか会えなかったりもしますよね。そんな時には記述問題の「加点と減点」のポイントを知っておくことが重要となります。

もちろん問題を解くときにも、そのポイントを押さえて書けば得点につながります。

この記事で分かること

・国語の記述問題の加点&減点ポイント
・記述問題の解答の心得
・記述問題の対策

さとう
さとう

それでは一緒にこの記事で記述問題を攻略して、高得点が取れるように勉強していきましょう!

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記述問題の心得とは?

記述式問題は「面接」と同じです。「対話」と考えて取り組んでいきましょう。

国語の記述式問題の答案において、まず心得ておきたいことは、読解した日本語の文章の理解を「対話の相手に伝えるつもりで書く」ということです。

心得➀

自分が中心ではなく、読んでくれる・採点してくれる相手(対話の相手)に「私は本文をきちんと理解しています」と伝わるようにする。

したがって、第一に「設問に真正面から答えること」、第二に「伝わりやすい答案を書くこと」が重要となります。

問われていない方向に逸脱したり、2つある設問指示のうち1つを無視したり、難読部を分かりやすく置き換えていななかったり、不明な個所を飛ばしたり、論理を省略したりすると、誤りを含まない答案でも高得点は得られません。

心得②

対話相手(設問)の指示は必ず守り、出来るだけ分かりやすい・伝わりやすい答案を書くようにする

※分かりやすい・伝わりやすい=論理的な関係がしっかりとしている。ということです。論理や読解について詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。


心得の最後に、「合格答案を書くための記述の3原則」をお伝えします。
1.採点者の立場に立って、伝わりやすい答案を書く。
2.設問の要点を把握し、過不足のない答案を書く。
3.文章(本文)の構成や主旨が反映された答案を書く。

これで、加点されるための心得は完璧です。

記述問題の加点&減点ポイントと対策

加点ポイントと対策

減点法の採点に対して、設問の端的な要点を外さない答案を書く

解答欄が狭い東京大などでは、減点法で採点しているものと考えられます。こうした場合、設問の要点について端的に答える必要があり、要点を外して他の事柄を事細かに説明しても、高い得点は期待できません。
小説や随筆、古文・漢文の鑑賞問題でも、傍線部のうちで趣旨と直結する、核心となる表現について説明することが最重要となります。「ひとことで言えばどういうことか。」という、核心部分を外さない答案を書くことを心がけましょう。

内容+理由の説明問題は、本文の論理展開に即して答案を構成する。

「傍線部の内容について、その理由も含めて説明せよ。」といった問題の場合、「~なので、・・・ということ。」などの型を用いて各記述要素をまとめるといいです。読みやすく好印象の答案となります。
また、このタイプの問題で、難関国公立大学や早稲田大などの100字を超える字数指定のものは、本文の論理展開をトレースすることも設問の意図に含まれます。設問の要求に答えるだけでなく、本文の論理を写し取った答案になっているかどうかも確認しましょう。

古文・漢文の理由説明問題は、傍線部の要点も説明する。

古文・漢文の理由説明問題では、傍線部自体の説明も答案に記述しましょう。現代文の理由説明問題とは異なり、古文・漢文の場合は、「そもそも受験生が傍線部自体を理解できているか」も問うてます。傍線部に重要な語句や文法事項が含まれている場合は特にそうです。
傍線部の前提や背景(単純な傍線部の理由)を説明するだけでなく、傍線部自体の内容も答案に反映させ、理由についての説明が傍線部と直結していることを示しましょう。

心情に関わる問題(小説・古文・漢文)は、原因➔心情の流れで書く。

「○○の気持ちを答えなさい。」「××の心情を説明しなさい。」などと聞かれた時、「悲しい気持ち」というような答え方では、十分な点数はもらえません。心情は必ず、そこへたどり着く何らかの原因があります。因果関係(原因と結果)をはっきりさせないと採点者は心情を理解できません。普段の生活でも、友人に「悲しい」と言われたら、「どうして?何があったの?」と聞き返しますよね。記述問題でも同じように、人物の心情に関わるときは、原因まで答えましょう。


記述対策は、「とりあえず書いて練習しよう」と言われがちですが、加点のポイントも分からずにひたすら書いていたのでは、いつまでたっても得点は上がりません。

「設問に正しく真正面から答える」ことは基本(前提)で、そのためには読解力が無いといけませんが、それと「記述式問題で高得点が取れる」ことは別問題です。

ぜひ、上記のポイントを押さえて記述式問題に取り組んでみましょう。

減点ポイントと対策

要約問題で、論旨を端的に答えただけで、全体の構成が見えない。

特に難関国公立大・私立大では、要約問題の出題が多いです。要約は文章を凝縮させるのが目的なので、「結論」などの論旨のみを書いた答案や、自分で論旨を整理・補足した答案大幅な減点対象になります。また、本文のどこを踏まえているのか分からなくなるほど表現を置換(言いかえ)したり、論理の順序を入れ替えたりした場合も、設問の趣旨に照らせば、ある程度減点されてしまいます。予約問題では、「全体の構成が明確に読み取れる答案を書く」ように心がけましょう。

本文の記述を抜き出してつないだだけの答案で、内容が理解できない。

説明問題など、本文の該当箇所を抜き出して単につないだだけの答案は、大幅な減点対象になります。特に、設問で「わかりやすく説明せよ」と置換を求めているときにつなげるだけだと致命的です。記述式問題では、本文の内容を適切に置換する能力も問われ、抽象的は表現をいかにかみ砕いて分かりやすく表現できるかが得点を左右します。書いた本人ですら意味不明な答案が、高評価を得るはずがないですよね。「友人が理解可能」なくらいの平明な説明を心がけましょう。

古文・漢文の現代語訳に、省略された文の要素が補われていない。

古文・漢文では、主語・述語などの自明の文の要素を省略することが多いが、現代語訳の問題でこれらを欠落させたままにすると減点となります。古文・漢文または小説などの文芸的文章を問題にするのは、文章についてのイメージ喚起力の有無を問う目的があり、答案に上記の要素が補われていないと、学力不足で場面が十分に思い描けていないと判断されます。「いつ、どこで、だれが、何を、どうした」と文の要素を点検し、モレが無いように注意して書きましょう。

辞書的な意味を並べた単純な逐語訳で、意味が取りづらい。

古文・漢文の解釈問題などで、各々の古語や漢字の代表的な意味をつないで単純に逐語訳(一語一義訳)をしても、意味の通る訳にはならないのです。文芸的文章はイメージ喚起能力も問われているので、こうした答案は理解が不十分であると判断され、高得点は得られません。前後の状況から傍線部では何が起こっているのかを明確に把握し、そのイメージに即して辞書的な意味の許す範囲で訳にふくらみを持たせ、意味のとりやすい訳の文章を作りましょう。

せっかく一生懸命書いたのに、減点ポイントを知らずに減点されたのではもったいない(悔しい)ですよね。ただ、減点ポイントは「知らないと自分の判断でやってしまいそうなこと」がとても多いのです。

上記のポイントは言うなれば「知識・公式」です。知っていれば公式に当てはめて回避できる、知らなければ自然とミスをしてしまうことになります。

これらの公式を活かして「減点を回避」してみてください。

記述問題のQ&A

志望校の問題に含まれる難問が手に負えない・・・

国公立大学の合格最低点は一般的に60%前後だが、難関大でも半分以上は標準レベルの設問を出題しており、これらを完答すれば得点は合格ラインのすぐ手前まで達します。

入試で苦戦する受験生は、難問ではなく、実はこうした設問を取りこぼしている可能性が高いです。

標準的な問題集や過去問の問題を解くようにし、とるべき問題を自分で決めて、確実にとり切る対策から始めてみましょう。

和歌や漢詩の現代語訳や鑑賞の問題がお手上げ・・・

和歌は場面の感動の「頂点」なので、「裾野」である前後の文脈に必ず手掛かりがあります。また、掛詞・序詞などの修辞が表現意図と直結しているので、前後の文章の内容と修辞の関係を考えると現代語訳の糸口が見えます。そのためには古文単語や和歌の修辞を完璧にインプットしておくことです。

漢詩の場合には、絶句であれば結句、律詩であれば末句の2句、それより長い古詩などでは末尾4句が端的な趣旨になりますので、よく確認すると意味がとりやすくなります。

まとめ

いかがでしたか。記述式問題には解き方のような「公式」・「考え方」があると分かりますね。やみくもに書くだけでは得点はもらえません。はじめは書くことだけ(=空欄にしない)を意識して、その後は記述式問題の「加点ポイント」・「減点ポイント」をしっかりと把握して解答するようにしましょう。

国公立大学や私立大学の記述式問題は、必ず採点者がいます。一人の人間が採点するのだということを考えると、その相手のことも考えなければなりません。

今回の記事が、皆さんの受験する大学の記述式問題にも活かされ、少しでも高得点につながれば幸いです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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