現代文の問題で「〜を説明しなさい」や「〜とはどういうことか」は、理由問題と同じように非常によく出題されます。しかし、現代文が苦手な人は、「なんとなく」や「感覚」で解いてしまっている人も多いのではないのでしょうか。
この記事では、そのような人に向けて「考え方と解き方・答え方」の公式をわかりやすく解説していきます。これを読んで高校受験や大学受験の国語の点数をアップさせて、合格へ近づきましょう!
読むのが大変かもしれませんが、なるべく簡潔に分かりやすくまとめました。
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結論(やるべきこと)
結論、やるべきことはこれだけです。
問われている所(傍線部など)とイコールの関係になる部分を本文から探す。慣用表現や熟語の言い換えをする。
これができたら、得点率は間違いなくアップします。
もちろん、イコール関係を理解したり、自分で言い換えたりするには「語彙力」が欠かせません。
実は「説明しなさい」も「どういうことですか」も【言い換え(イコール)】が求められています。もちろん自分の力で言い換えてしまってもいいのですが、基本的には本文中に言い換え部分(イコールでつながる部分)があります。
それらを探しに行くのが、「やるべきこと」です。
※慣用表現や難語は別で、自分で言い換えたりします。
そもそもの考え方とは?
国語の問題は、本文の作者・設問を作った人・解答する自分たち、3者のコミュニケーションの場であります。
学校でも言われたりしますが、実際はよくイメージできないんだけど・・・
確かにイメージしにくいかもしれませんね。ぜひ以下の説明を読んでみてください。
作者・筆者 | 本文を書いた人。世の中に何か自分の主張を伝えたくて、論理を用いて書いている人。 |
設問作成者 | 筆者の主張を読み取り本文を使って、受験生が「きちんと本文を理解しているか」「筆者の主張を捉えられているか」「設問作成者の意図が読み取れているか」などを問いかけてくる人。 特に「本文がしっかり読めているか」の力をはかりたい人。 ※将来、なにをするにしても「理解力」って大事ですからね。 |
解答者 | 筆者からのメッセージ、設問作成者からのメッセージをきちんと受け取り、聞かれていることに対してきちんと答えることができる能力をアピールする人。問題に答えて、正解することでアピールできます。 |
解答者である受験生は、両者からきちんとボール(メッセージ)を受け取り、適切に返してあげる(設問作成者に)。これによりコミュニケーションと呼びます。
厳密に言えば筆者は本文という形でしか存在しませんが、何らかのメッセージ(主張)を伝えようとしているので、やはりコミュニケーションの対象になりますね。
これらを前提とするのが、現代文のすべての問題を解く上で重要です。
詳しい解き方・答え方
それでは詳しい解き方・考え方をみていきましょう。次に示す例題を参考に、その解き方を一緒に考えてみましょう!
【例題】
※本文は、著作権保護のため省略します。以下は概要です。
主人公の廉太郎は、才能がありつつも自分に自信がない。そんな時、同じ師を持ち、圧倒的な才能を持つバイオリニスト幸と即興で演奏をすることとなった。その幸とは以前も演奏をしたが、その時とは違った感触を今は抱いている。
【問題】「以前の自分(廉太郎)ならば、白旗を揚げていたが、今は違う。」とはどういうことか。
解き方・答え方・考え方
「どういうことか」と聞かれているので、傍線部文を「言い換える・イコール関係を探す・語句を簡素な表現にする」ことが重要です。それぞれ分解して言い換えていきます。
まず初めに、本文を読まないでも知識で言い換えができる慣用表現を考えます。(本文中に書いてあることもあります。)
◯「白旗を揚げ(る)」・・・降参・降服・無抵抗(戦意がない)の意思を表明すること、「まいった」と相手に伝えること。実は本文中にも「途中で手が止まってしまった苦い思いで」とあるんです。
次に、本文中に言い換えられる部分があるところを考えます。ここが探しにいくところですね。傍線部前後を読むと本文に以下のことが書かれています。
◯「以前の自分(廉太郎)」・・・圧倒的な才能を持つ幸に圧倒され、自信がなかった自分(廉太郎)
◯「今は違う」・・・圧倒的な実力を見せつけられながらも、最後まで合奏をすることができた。
最後は、今まで分解して言い換えてきたものを「まとめ直し」します。これで記述問題なら完成です。選択問題であれば、このまとめ直しに近いものが正解になります。
【答え】
自分に自信がなく幸に圧倒され、演奏の途中でピアノを弾く手を止めてしまったが、今は幸と最後まで演奏することができたということ。
まとめ
いかがでしたか?
現代文は「やみくもに勉強しても成績が上がりません」。きちんとした論理(道筋)に沿って解く訓練が大事です。
もちろん言語なので、そもそもの言葉の力(語彙力や日本語運用能力)が無いといくら読み方・解き方を学んでも点数に結びつきません。※読めないわけですからね。
塾講師や教員も参考にするテキストや語彙集のおすすめを紹介しておきますので、参考にしてみてください!最後まで読んでいただきありがとうございました。
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