先生!国語の本文が理解できません。なんとなくは分かるけど、読めない漢字や意味のわからない言葉が多いです。
なるほど、それは「語彙力」に課題がありますね。実は「語彙力強化」は見落とされがちなんです。「語彙を高める勉強」をしないと、国語の点数は絶対に上がりません。
その方法を教えてください!「国語」は、すべての教科の基礎なんて言われているのに、できないと本当に不安です。。。
国語の勉強方法ってあまり知られていませんよね。数学は分野ごとに問題を解いたり、解法・公式を暗記したりします。英語も単語や文法を暗記しますよね。
でも、国語だけ「日本語だから大丈夫」的な考え方で、これといった勉強をしない人がいます。が、これは大きな間違いです。国語も順序立てて、しっかりと積み上げていかないと点数は伸びません。
今回は、国語の点数アップに必須となる「語彙力」を身につける方法・勉強方法を解説していきます。ぜひ参考にして、得点アップへ繋げてください。
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語彙力が大事なワケとは?
「赤ちゃんは新聞を読めません。」当たり前ですが言葉を知らないからです。しかし、受験生になった時にもそれでは困りますよね。赤ちゃんレベルの語彙力では、当然のことですが、「本文を理解しながら読める」ことはできません。文章を理解するために語彙力は大事になります。しかし、それだけではありません。
①選択肢問題に強くなる。
②記述問題にも強くなる。
③表現力が豊かになる。
④コミュニケーション能力に幅ができる。
⑤社会人になった時の評価があがる。
現代文の得点アップにつながるだけではなく、大人になった時のメリットまであるのです。逆に語彙力がないまま社会人になってしまうと、仕事をする上で様々な苦労が待っています。
①選択肢問題に強くなるとは?
実は、正解の選択肢は本文の言い換えになっていることが多々あります。理由問題や説明問題などが現代文の基本的な問題ですが、その答えとなる選択肢は本文そのままではありません。
本文と同じ意味を表す異なる言葉で選択肢は作られるので、語彙力がないとそれに気がつくことができなくなります。逆に気がつければ得点アップへと繋がりますね。
②記述問題にも強くなるとは?
記述問題の基本は、「本文に複数ある回答の根拠(ポイント)を字数以内にまとめる」ことです。これも「字数以内にまとめる」=「(短くするため)違う言葉で言い換える」ことが必須の力となります。
語彙力がないと言い換えられずに、適切な言葉で字数以内にまとめることができずに得点へと繋がらなくなります。
③表現力が豊かになるとは?
②とも関係していますが、語彙力が豊富になれば「様々なことを様々な表現で伝えることができる」ようになります。特に自分の気持ちや主張などを表現する時に役立ちます。
言いたいことがあるのに、適切な言葉が思い浮かばずに正しく伝えられないという、もどかしい気持ちにならずにすみます。
④コミュニケーション能力に幅ができるとは?
TPOに応じた言葉を選んで使うことができるようになります。友人同士・先輩(上司)・後輩(部下)・公的な場所・私的な場所など、生きていく中では様々な場面に出会います。
いつも同じ言葉しか使えないようでは、コミュニケーション能力がないと判断されてしまいます。逆に豊富な語彙力をもっていれば、その時々に応じた言葉で適切なコミュニケーションをとることができますね。コミュニケーション能力に幅を持たせることができます。
⑤社会人になった時の評価が上がるとは?
④と関係しますが、様々な状況で適切な語彙を使いこなせると、社会的な評価が高くなります。コミュニケーションはもちろん、企画書やプレゼンなど、社会人になると多くの場で言葉を使うことが多くなります。
その時に、豊富な言葉でわかりやすく伝えることができれば評価も高くなります。さらに「語彙力がない=一般常識を知らない」と認識されてしまうので、語彙力を高めておくことは重要です。
語彙力を身につける勉強方法3選
①語彙集を用いた勉強方法
②本(一般書・教科書・参考書・問題集)や新聞を用いた勉強方法
③定期的にアウトプットする方法(日記を書く・SNSに投稿する)
上記の方法がおすすめです。語彙力強化は、受験勉強の合間にやる(隙間時間や息抜き)ことが重要になります。
①語彙集を用いた勉強方法
受験生にとってはもっとも一般的でポピュラーな方法です。語彙集・単語帳を各社が「受験に出やすい語彙」としてまとめてくれているので、一通り覚えてしまえば、受験での得点に繋がります。語彙の基礎力が足りない人におすすめです。読解のための最低限の語彙を身につける方法です。(実践向きなのは②)
勉強方法としては「音読」「周回」「アウトプット」です。ノートにまとめたりする人もいますが、それでは1周するのにものすごく時間がかかります。語彙に限らず、英単語や古文単語の暗記は「いかに効率的に繰り返せるか」がポイントになります。
まずは「音読」で目と口と耳の五感を使いながら、どんどん進めていきましょう。おすすめは、1週間で100語です。1日20語✖️5日間。1日内で20語を3〜5周します。
その後、範囲が終わったら、1週間の残りの2日間でアウトプットします。白紙に暗記した語句をどんどん書き出します。100語のうちいくつかけるでしょうか?残りの2日で100語まで書ければいいですが、あまりこだわらずに、「書けるだけ書く➡︎書けなかった語句を覚え直す」ことを繰り返しましょう。
これらを語彙集全てで行います。最後の語彙まで行けたら1周終了です。それを受験まで何十周も繰り返します。そうすることで語彙力が飛躍的に向上します。
②本(一般書・教科書・参考書・問題集)や新聞を用いた勉強方法
ある程度の語彙力がある人におすすめです。実践的な方法で、どんな文章が出てきても対応する力がつきます。
基本的には「不明な語句・イメージ出来ない語彙」が出てきたらすぐに「電子辞書」で調べます。さらに電子辞書の機能(メモや調べた語句一覧、ふせん等)に保存します。これをまずは1ヶ月続けます。
約1ヶ月続けたら、それなりに調べた語彙数となっているはずなので、復習します。電子辞書に保存された一覧を見返して、再度暗記します。
受験までこれを繰り返すことによって、「調べただけで終わらない、複数回、語句の意味を暗記する」ことができますね。もちろん受験勉強の合間の息抜きの時間や移動時間に行いましょう。
受験生だけでなく、社会人(保護者)の方までお薦めできる学習法です。
本や新聞を読むことはよく言われていますが、私は「電子辞書とセット」を推奨です。
とにかく今の電子辞書は機能がたくさんあり使いやすいです。
③定期的にアウトプットする方法(日記を書く・SNSに投稿する)
これは特に暗記のために何かをするのではなく、通常の受験勉強(国語)をしつつ、それまで身につけた語彙をアウトプットするだけの方法です。国語が得意な人向けです。
通常の受験勉強をしていく中でも語彙には触れることとなります。復習などで語彙を調べたりすることもあるでしょう。自身の持っている語彙を確認したり、運用する力を高めたりするために「日記やSNS投稿」をします。それらで「使いこなす力」を磨いていきます。
書く時に意識することは「わざと熟語を使い小難しく書いてみる」「思いついた内容をなるべく短く表現する」です。
短く表現しようとすると、熟語・慣用表現等を使って言い換える必要がでます。=語彙力UPにつながります。
「語彙力強化」におすすめのテキスト
語彙の基礎を身につけたい人、新聞や本ではなく語彙集や単語帳を使って勉強したい人にお薦めする「受験に必要な語彙」を身につけることができるテキストを紹介します。
読解を深める 現代文単語(評論・小説) 桐原書店
受験現代文単語の決定版です。主に大学受験用ですが、高校受験でも役に立ちます。ハイレベルな私立高校受験やトップ公立高校を目指している人にお薦めです。 基本的には大学受験に必要な「重要語彙」が網羅できます。
基本語からテーマ別、評論文・小説の語彙、カタカナ語など章ごとに分かれているので、自分の弱点分野を重点的に学習することができます。文章での説明が多く、単語帳というより「語彙テキスト」となります。読み物としてひたすら何度も読んでいくことで暗記できます。アプリもありテストが自分でできます。
入試現代文の単語帳BIBLIA 2000 現代文を読み解くための語彙×漢字
いわゆる「一語一義」で完全に単語帳として作られています。基礎レベルから難関大学受験レベルまで対応しています。現代文単語には珍しい「横書き」のレイアウトで、よく見慣れている英単語帳を思い出させてくれます。例文は、実際の大学入試で出された本文を引用しているので、実践レベルで覚えることができます。
それぞれの単語はテーマ別に並べられています。自分の学びたいテーマを選択して暗記できます。また意味に加えて「漢字の読み書き」も勉強することができます。中学生にも十分理解できる量なのでおすすめです。
読み解くための現代文単語(評論・小説)文英堂
こちらも「読み物」として語彙力を向上させていくイメージに近いテキストです。一つ目のテキストに比べると易しめに作られています。
図解や例文が豊富で、イメージで語彙の意味を覚えていきたい人にお薦めです。難関私立高校受験レベルであれば、こちらをお勧めします。
言葉の背景知識を学び、語彙力だけではなく、読解力の向上にも繋げることができます。それぞれの章ごとに分かれているので、目的の語彙から暗記できます。
まとめ
語彙力を高めるおすすめテキスト3選
上記の3冊を使って、現代文の得点UPを目指してみませんか?
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事が皆様のお役に、少しでも立てたのであれば幸いです。
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