高校受験・大学受験のアドバイスに役立つ【正しい過去問の使い方】〜進路で親子コミュニケーション〜

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受験生の親
悩むパパ
悩むパパ

受験のアドバイスって何をすればいいか全く分からないんだよな・・・

悩むママ
悩むママ

変に口出しして、やる気を無くされても困るし・・・

そのような悩みはありませんか?今回は「進路で親子コミュニケーション」です。

今回のゴール(この記事で分かること)

過去問は最後まで取っておくものではない。学習の中心にする。
◯過去問を含めた勉強のアドバイスができるようになる。
◯アドバイスをきっかけとして、進路の親子コミュニケーションを増やす。
◯コミュニケーションが増えれば、親子共に後悔の少ない進路決定につながる。

高校受験のアドバイスや大学受験の指導をしていると、毎回残念に思うのが「過去問の使い方」です。どの受験生も「正しい過去問の使い方」を知らずに、学力を効率よく上げるチャンスを逃しています。

受験生にはもちろん、保護者の方にも「過去問の正しい使い方」を知っていただき、お子さんへの適切なアドバイスに役立ててもらいたいです。

受験にはノータッチな保護者の方もいますが、お金を払って進学させるのであれば、お子さまの受験勉強も気にかけていただき、納得のいく進路を決めてほしいですよね。

適切なアドバイスであれば、やる気を無くすことも聞かないこともありません。理にかなっているアドバイスが重要です。経験談などが嫌われる要因です。

さらに保護者の方世代と今の世代では受験に関する情報も大きく変わっています。

勉強方法も変わらないところと変わっているところがありますので、最新の情報を入手しておくことが重要です。

さとう
さとう

今回の記事を読んでいただき、ぜひお子様へアドバイスしてください。「過去問の使い方」を親子コミュニケーションのきっかけとし、親子で進学の話をたくさんできると嬉しいですよね。

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準備する過去問の年数は?

答え

10年〜15年が理想

市販されている過去問は「5年前後」が一般的です。大学の「共通テスト(旧センター)過去問」や「難関国立大過去問」は10年〜25年くらいのものもあります。

高校受験であれば県立・私立問わずに3〜6年になりますね。(平均すると)

その年に売られている分を購入するのと、「ブックオフ」などに売り出されている「過去の過去問」を探します。

ブックオフやらネットの「過去問専門ショップ・古本ショップ」を活用して10〜15年分集めましょう。

この「過去問集め」は受験生本人にやらせると大変な時間ロスとなります。このようなフォローはできるだけ保護者の方がやってあげると、とても喜ばれます。

過去問は最低10年分を集められるように準備をすることが、志望校合格への近道となります。

過去問はいつから始めればいい?

答え

中学3年生・高校3年生の6月前後

基本的には「早ければ早い方」がいいです。もちろん1年生の時からはできるはずもないので、どんなに早くても2年生の中盤以降になると思います。

しかし3年生になったのであれば、過去問にはすぐにでも取りかからせたいですね。

悩むママ
悩むママ

え?3年生になったばかりでは、習っていない所も問題に出てくるから、解けなくてやれないんじゃないの?きちんと習ってから、最後の確認として過去問をやらせたいのだけど・・・

さとう
さとう

これが一番多い「勘違い」なんです。

過去問は受験本番近くになってからやるもの。最後まで取っておいて、最終確認のために使うもの。

このように勘違いをしている受験生・大人がものすごく多いです。過去問を直前にやっても効果があまりありません。せいぜい「問題形式に慣れる」ぐらいですね。

入試問題の範囲

・中学3年2学期・高校3年2学期
(前期・後期制の場合は、11月頃まで)

上記を考えれば、入試における3年生の範囲というのは限られます。つまり配点もそこまで多くなりません。

過去問に早くから取り組める理由

・入試の6割〜8割が3年生6月までに学んだことを活かして解けるから。
・範囲があり、3年生の内容はそこまで多くないから。

できるだけ早めに過去問には取り組みます。

過去問は一番効率の良い入試突破の参考書です。色々な受験のための参考書や塾・予備校がありますが、「過去問」が一番だと思っています。

なぜなら
1.本番で出題された「生」の問題だから。
2.出題される問題が分かるから。(そこだけ勉強する。)
3.問題の傾向も分かるから。(そこだけやる。)
4.配点が分かるから。(合格最低点が取れれば合格です。)
5.出題されているのにできなかった問題だけに絞って勉強できるから。(最も効率的です。)

特に、「5」が重要です。それぞれについて「具体的な進め方」で解説していきます。

過去問の具体的な進め方は?

答え

10〜15年分を10周する。

過去問の取り組み方で最重要ポイントとなるのは、「回数を重ねる」ことです。すべての問題集にも言えることですが、「1回で終わりにしてしまう人ほど学力は上がりません」。

たったの1度で覚えらえる人は「天才」に分類されます。天才であれば1度でいいのですが、大半の人は「凡人」ですので、何度も何度も繰り返して覚えます。

言葉を覚えるにしても、スポーツでも、自転車でも、「1回やっただけでできる人」はかなり少数ですよね。勉強も同じなのですが、なかなかできないのが現状だと思います。

なぜか?

ゴールが見えない」からです。どこまでやればいいのかが分からないので、やる気になれなくなってしまいます。

そこで「明確なゴール」を作ってあげます。

「10年分の過去問を10周する」ということですね。もちろん「これをやれば成績が上がる」という根拠がないとダメです。

根拠

1.本番で出題された「生」の問題だから。
2.出題される問題が分かるから。(そこだけ勉強する。)
3.問題の傾向も分かるから。(そこだけやる。)
4.配点が分かるから。(合格最低点が取れれば合格です。)
5.出題されているのにできなかった問題だけに絞って勉強できるから。(最も効率的です。)

上記が根拠となります。

悩む男の子生徒
悩む男の子生徒

とはいえ、同じ問題って2度と出題されないんじゃないですか?やっても意味があるのかな?・・・

さとう
さとう

これも多い勘違いのひとつです。「国語や英語の文章以外」は同じ問題も出題されます。さらに毎年傾向や出題の順番などは似通ってきます。出た問題だけできるようになっておけば、合格点を十分に取れます。

具体的な進め方です。(初めてなので過去問9年分を6周するイメージです。)

  1. 教科ごとに進めます。
  2. 一つの教科を実力テストと同じような意識で解きます。(これ大事です)
  3. 解答解説を読みながら丸つけます。
  4. 次の年も同じようにやります。
  5. 3年分を3周します。
  6. 3周してもできない問題が出てきます。
  7. そこだけを教科書に戻って理解し直します。(基本暗記です。)
  8. そこだけを参考書やワークで問題演習します。
  9. 次の3年分を3周します。
  10. 同じように進めていきます。合計9年分を3周終了
  11. 初めの3年分をまた3周します。
  12. 3周したら、今度は傾向を分析していきます。(どんな問題が出ているのか)
  13. これぐらいやると問題と答えを覚えてしまうので、復習よりは「同傾向の問題」を確認します。
  14. 同じような傾向の問題を教科書・ワークで予想しながら暗記していきます。
    ※国語であれば「古文単語・漢文文法が必ず出ている」とか、数学は「出題分野が決まっているので、ひたすらワークで演習」とか、英語であれば「並び替え問題は関係代名詞が多いから関係代名詞の文法と関連するものを暗記する」とかです。
  15. 次の3年分をまた3周します。
  16. 同じように傾向に注目します。
  17. ここまでくれば、かなりの問題数と答えと自分で分析して勉強する力がついているはずです。

上記のような流れで、3教科・5教科全てやっていきます。実際に始めようとすると結構な時間と労力がかかります。


この勉強法だけで一杯一杯になるはずです。しかしそれでいいのです。やることは明確に単純にする方が、受験生は迷わないでいられるからです。

初めは戸惑ったり悩んだりするかもしれませんが、「まずは3年分3周を解く」だけでいいのでやりやすいはずです。まずは行動してみることが大事です。

上記以外にも3周・6周すれば「色々なことが見えたり・分かったりする」と思います。それを勉強に活かしていけたら最高ですね。

✖️ 勉強をしない = 勉強が嫌い
⚪︎ 勉強をしない = 勉強方法がわからない

実際に「勉強しない子」は、その方法が分からなくて「しない」のではなく「(したくても)できない」ことがとても多いです。

私たち大人もそれを経験しているはずなのに、なかなか思い出せずにいます。

勉強方法が分かれば、「それをやるだけ」なので行動しやすくなります。分からないままだと「まず勉強法を考えてから勉強する」必要があるので、一つ作業が増え行動しにくくなります。

賢い子・いわゆる頭の良い子は、勉強法を小さな時から色々やっているので身についています。(特に小学校6年間が重要です)

そうでない場合は、大人がアドバイスしてしまった方が効果的ですし、効率的ですね。

過去問から問題集への繋ぎ方

結論

過去問でできなかった所だけ、市販の問題集や学校のワークで勉強する。

基本的には、「過去問でできなかった所だけ」問題集や教科書で暗記する・演習することです。

勉強方法として、「書店で問題集を買って、ステップ1から順番にやっていく人」が圧倒的に多いです。しかしこれは大きな間違いです。

志望校に合格するためには、受験本番の問題「だけ」合格得点に達するくらい解ければいいのです。他の知識なんて必要ありません。

出るか出ないか分からない問題集の1から始めることは、ものすごく効率の悪い勉強方法なのです。

なので過去問から始めます。聞こえは悪いのですが、過去問に出てこない問題は「捨てる」と言った方がわかりやすいですね。

過去問 ➡︎ 間違えた問題・覚えていない所 ➡︎ 問題集・教科書

おわりに

いかがでしたでしょうか?過去問の使い方を中心に受験で最も効率の良い学習法をお伝えしてきました。ぜひお子様へのアドバイスの参考にしてみてください。

今回の振り返り

過去問は最後まで取っておくものではない。学習の中心にする。
◯過去問を含めた勉強のアドバイスができるようになる。
◯アドバイスをきっかけとして、進路の親子コミュニケーションを増やす。
◯コミュニケーションが増えれば、親子共に後悔の少ない進路決定につながる。

進学は家族にとって良くも悪くも大きな影響を与えます。高校はまだしも、大学となると金銭的な負担も大きくなります。

「本人に任せているから」「本人の好きなようにさせるから」と口を出さないでいると、思わぬことになってしまい後悔の原因となります。

頑張っているならそれを後押しできるような「アドバイス」をして、そこから進路のコミュニケーションを増やしていただければ幸いです。

最後まで読んでいただき、あろがとうございました。関連記事も是非!

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