【伊勢物語】芥川(第六段)・東下り(第九段)・筒井筒(第二十三段)の現代語訳と品詞分解ー定期テスト対策問題付ー

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高校1年生で学ぶ、『伊勢物語』の3つです。授業の予習や復習で役立てられるように、本文と現代語訳があります。

この単元で初めて「和歌」が本格的に登場します。和歌は入試でも超頻出なので、訳からしっかり理解しておきましょう。

※現代語訳は黄色の線を引いておきました。

古文の学習をする上で絶対に外せない「文法」の解説もPDFであります。活用してください。

中間試験・期末試験などもテストで出されるであろう問題例も作ってみました。ぜひ挑戦してみてください。

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芥川(第六段)現代語訳

昔、男ありけり。女のえ得まじかりけるを、      年を経てよばひ

昔、 男がいた。手に入れることができそうにない女を、何年にもわたって求婚し

わたりけるを、からうじて盗み出でて、     いと暗きに来けり。 芥川といふ

続けていたのだが、やっとのことで盗み出して、 とても暗い夜に逃げて来た。芥川という

河を率て行きければ、              草の上に置きたりける露を、

川(のほとり)を(女を)連れて行ったところ、(女は)草の上に降りていた露を(見て)

「かれは何ぞ。」となむ男に問ひける。     行く先多く、

「あれは何なの。」と男に尋ねた。       (逃げるべき)前途は遠く、  

夜も更けにければ、鬼ある所とも知らで、          神さへいといみじう鳴り、

夜も更けてしまったので、(男は)鬼のいる所とも知らないで、雷までもとてもひどく鳴り

雨もいたう降りければ、    あばらなる蔵に、    女をば奥に押し入れて、男、

雨も激しく降ったものだから、 荒れてがらんとした蔵に、女を奥のほうに押し入れて、 男は

弓・胡檗を負ひて戸口にをり。    はや夜も明けなむと思ひつつ

弓や胡檗を背負って戸口に座る。   早く夜も明けてほしいと思いながら

ゐたりけるに、           鬼、  はや一口に食ひてけり。   

腰を下ろしていたのだが、(その間に)鬼が、たちまち(女を)一口で食べてしまった。

「あなや。」と言ひけれど、      神鳴るさわぎに、  

(女は)「ああっ。」と言ったのだが、雷の鳴る騒がしい音のために

え聞かざりけり。         やうやう夜も明けゆくに、見れば、

(男は)聞くことができなかった。次第に夜も明けていくので、  (蔵の中を)見ると

率て来し女もなし。      足ずりをして泣けども、

連れて来た女もいない。(男は)じだんだを踏んで悔しがって泣いたけれども、

かひなし。

どうにもならない。(そこで男はこんな歌をよんだ)。

  白玉か何ぞと人の問ひしとき露と答へて消えなましものを

  「あれは真珠かしら。何なの。」とあの人が尋ねたとき、「露だよ。」と答えて(その露が消えるのと同じように私も)消えてしまえばよかったのに。(そうすればこんな悲しい思いはしないですんだというのに)

(第六段)

さとう
さとう

この「芥川」で本格的な和歌が出てきます。和歌はほとんど誰かの想いが詠まれています。

ここでも、男の鬼に食べられてしまった女性に対する想いが詠まれていますね。

本文のポイント

【ポイント】
男はやっとの思いで、長年、恋焦がれていた女の人と駆け落ちすることができた。

その道中、芥川で女が草の露を見て、「あれは何か」と聞いてきたが、男は答える暇がなかった。(連れ出しているから)

夜も更けてきて、雨も降っているので、荒れた蔵ではあるが休むことにした。

実は、そこには鬼がいて、連れてきた女を食べてしまった。

雷が激しくなるので、男は悲鳴を聞くことができなかった。

翌朝、女がいないことに気が付き、男は絶望して、歌を詠んだ

「あれはなんですか。」と聞かれた時に、露だよときちんと答えて、そしてそのはかない露のように、消えてしまうのが私(男)だったらよかったのに。。。

品詞分解

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さとう
さとう

品詞分解は全てを覚えなくてもいいです。まずは動詞・形容詞・形容動詞からです。

定期テスト予想問題と答え

【問題】

◯「白玉か何ぞと……」の歌について、次の問いに答えてみよう。

   (1)この歌は、「女」が「かれは何ぞ。」と問うたときに「男」が答えなかったことを受けている。問われたとき「男」が答えなかった理由として適当なものはどれか。

    ア 女の声が聞こえなかったから。  
イ 暗くて何を問うているのかわからなかったから。
ウ ひたすら先を急いでいたから。  
エ 女がまだ非常に若くて、答えてもわからないだろうと思ったから。

   (2)「消えなましものを」の意味として適当なものはどれか。

    ア 消えていたかもしれないのに。なんとも惜しいことをしたものだ。
イ 消えてしまっていたら、鬼も手のほどこしようがなかったろうに。
ウ 消えなかったとしても、結果に変わりはなかったはずだ。
エ 消えていたら、こんな思いはしなくてすんだものを。

   (3)「女」が高貴で清純な姫君であることを象徴している言葉とは。

◯この文章を二段に分けると、後段はどこからはじまるか。

【答え】

(1)ウ (2)エ (3)白玉   はや夜も明〜

東下り(第九段)現代語訳

昔、男ありけり。   その男、身をえうなきものに思ひなして、 

昔、 男がいた。   その男は、わが身を何の役にも立たないものだと思い込んで、

京にはあらじ、  東の方に住むべき国求めにとて行きけり。

京にはいるまい、 東国のほうに住むのによい国を探しに(行こう)と考えて行った。 

もとより友とする人、   ひとりふたりして行きけり。    道知れる人もなくて、

以前から友としている人、 一人二人とともに行った。     道を知っている人もなくて

惑ひ行きけり。  三河の国八橋といふ所に至りぬ。    そこを八橋といひけるは、

迷いながら行った。三河の国八橋という所に着いた。     そこを八橋といったのは

水行く河の蜘蛛手なれば、             橋を八つ渡せるによりてなむ、

水の流れる川がクモの足のように分かれたさまなので、橋を八つ渡してあるのにちなんで

八橋といひける。      その沢のほとりの木の陰に下りゐて、       乾飯食ひけり。

八橋といった(のである)。その沢のほとりの木の陰に(馬から)下りて座って、乾飯を食べた。

その沢にかきつばたいとおもしろく咲きたり。      それを見て、 ある人のいはく、

その沢にかきつばたがたいそう美しく咲いている。    その花を見て、ある人が言うには、

「かきつばたといふ五文字を句の上に据ゑて、旅の心をよめ。」と

「かきつばたという五文字を和歌の各句の頭に置いて、  旅の思いをよめ。」と

言ひければ、    よめる。

言ったので、  (男が)よんだ(歌)

  唐衣きつつなれにしつましあればはるばるきぬる旅をしぞ思ふ 

  馴れ親しんだ妻が都にいるので、遥々やって来た旅をしみじみと思うことだよ。

とよめりければ、   みな人、   乾飯の上に涙落として、

よんだので、    一行の人はみな、乾飯の上に涙を落として、

ほとびにけり。

(乾飯はその涙で水分を含んで)ふやけてしまった。

行き行きて、       駿河の国に至りぬ。  宇津の山に至りて、

どんどん進んで行って、駿河の国に着いた。   宇津の山に着いて、   

わが入らむとする道は、   いと暗う細きに  、蔦・楓は茂り、  もの心細く、

自分が分け入ろうとする道は、 とても暗く細い上に、蔦や楓が茂り、  何となく心細く、

すずろなるめを見ることと思ふに、        修行者会ひたり。

思いがけないつらいめにあうことよと思っていると、修行者と偶然に出会った。

「かかる道は、         いかでかいまする。」 と言ふを見れば、

「このような(さびしい)道を、どうしていらっしゃるのか。」と言う人を見ると、

見し人なりけり。        京に、その人の

京で)見知った人であったよ。京に、 だれそれという(私の恋しく思う)人の

御もとにとて、     文書きてつく。

お手もとにということで、手紙を書いて(この修行者に)ことづける。

  駿河なる宇津の山べのうつつにも夢にも人にあはぬなりけり

  駿河の国にある宇津の山辺の「うつ」という名のように、現実にも夢の中でもあなたに哮わないことだよ。

富士の山を見れば、  五月のつごもりに、    雪いと白う降れり。

富士の山を見ると、   五月の末(だというの)に、雪が真っ白に降り積もっている。

   時知らぬ山は富士の嶺いつとてか鹿の子まだらに雪の降るらむ

  季節をわきまえない山は、この富士の山だ。(今を)いつだと思って、鹿の子まだらに雪が降り積もっているのだろうか

その山は、ここにたとへば、        比叡の山を二十ばかり重ね上げたらむ

その富士山は、この京の地にたとえるなら、比叡山を二十ほど重ね上げたような

ほどして、  なりは塩尻のやうになむありける。

大きさで、  形は塩尻のようであった。

なほ行き行きて、   武蔵の国と下つ総の国との中に、    いと大きなる

どんどん進んで行って、武蔵の国と下総の国との間に、      たいそう大きな

河あり。       それをすみだ河といふ。   その河のほとりに

川がある(所へ出た)。それを隅田川という。     その川のほとりに

群れゐて、        思ひやれば、

(一行の者が)集まって座って、(旅に出てからのさまざまなことや都のことに)思いをはせると、

限りなく遠くも来にけるかなとわび合へるに、             渡し守、

途方もなく遠くまでもやって来たものだなあと心細さを嘆き合っていると、渡し守が

「はや舟に乗れ。日も暮れぬ。」と言ふに、        乗りて

「早く舟に乗れ。   日も暮れてしまう。」と言うので、(舟に)乗って

渡らむとするに、      みな人ものわびしくて、      京に思ふ人

(川を)渡ろうとするのだが、一行の人々はみな何となくつらくて、京に恋しい人が

なきにしもあらず。さる折しも、 白き鳥の嘴と脚と赤き、

いないわけでもない。  ちょうどそのとき、白い鳥で、くちばしと脚とが赤い、

鴫の大きさなる、  水の上に遊びつつ、 魚を食ふ。  京には見えぬ鳥なれば、

鴫くらいの大きさの鳥が、水の上で遊泳しては、 魚を食べている。京では見かけない鳥なので

みな人見知らず。     渡し守に問ひければ、 「これなむ都鳥。」と

一行の人はみな見てもわからない。渡し守に聞いたところ、  「これが都鳥だ。」と

言ふを聞きて、

言うのを聞いて(男が)、

    名にし負はばいざこと問はむ都鳥わが思ふ人はありやなしやと

   都という言葉を名として持っているのなら(都のことはよく知っているだろうから)、さあ尋ねよう、都鳥よ、私の恋しい人は無事でいるかどうかと。

とよめりければ、 舟こぞりて 泣きにけり。

とよんだので、    舟の中の人はみなそろって泣いてしまった。

(第九段)

さとう
さとう

こちらも和歌がいくつかあります。その全ては「京都に残してきた愛しい人へ」への想いですね

本文のポイント

京都には居たくないと思った男が、東の国を目指して旅に出る。

友人1〜2人と一緒に旅立つ。三河国の八つ橋というところで「かきつばた」をお題にして歌を詠む。故郷に想いを寄せて皆感動する。

駿河国の宇治の山に着く。すれ違った修行者が京都の知り合いだったので、和歌をたくして故郷の想う人へ渡してもらう。和歌を詠む・

進むと富士山が見えてくる。5月末なのに雪が残っている。そこで和歌を詠む。

武蔵国、下総国の間にある隅田川に到着した。川を渡ろうと渡し舟に乗った時、都鳥がいた。その都鳥に向かって詠んだ和歌で、皆感動した。

品詞分解

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さとう
さとう

長いので、全てを書くのではなく、和歌の前後だけ予習で品詞分解を書くのもおすすめです。

定期テスト予想問題と答え

【問題】

(1)「時知らぬ」とは、富士山のどういう事実をさして言ったものか。該当する箇所を本文中から抜き出し、初めの五字で答えてみよう。

(2)また、富士山を見て驚いた気持ちが誇張表現となって表れている。該当する箇所を本文中から抜き出し、初めの五字で答えてみよう。

【答え】

(1)五月のつご (2)比叡の山を

筒井筒(第二十三段)現代語訳

昔、田舎わたらひしける人の子ども、 井のもとに出でて遊びけるを、

昔、 田舎回りの行商をしていた人の子供たちが、井戸の周りに出て遊んでいたが

大人になりにければ、 男も女も恥ぢかはしてありけれど、

大人になってしまったので、男も女も互いに(顔を合わせるのを)恥ずかしがっていたけれども、

男はこの女をこそ得めと思ふ。  女はこの男をと

男はこの女をぜひ妻にしようと思っていた。(また)女はこの男を(夫にしたい)と

思ひつつ、 親のあはすれども、          聞かでなむありける。

思い続け、  親が(他の男と)結婚させ(ようとす)るけれども、耳を貸さずにいた

さて、    この隣の男のもとより、 かくなむ、

そういうことで、この隣の男のところから、  こんな(歌を贈ってきた)

   筒井筒井筒にかけしまろが丈過ぎにけらしな妹見ざるまに

   筒型に掘り下げた井戸の井戸囲いの井筒と高さを比べ合った私の背丈は、井筒の高さを越してしまったにちがいないよ、あなたに会わない間に。

女、返し、

女が、返しの歌を、

  くらべこし振り分け髪も肩過ぎぬ君ならずしてたれか上ぐべき

   あなたと長さを比べてきた私の振り分け髪も肩より長くなりました。あなたでなくてほかの だれがこの髪を結い上げましょうか、いいえ、(私の夫となる人は)あなた以外にありません。

など言ひ言ひて、  つひに本意のごとくあひにけり。

などと受け答えを続けて、とうとうかねてからの望みのとおり結婚してしまった。

 さて、    年ごろ経るほどに、 女、 親なく、 頼りなくなるままに、

 こうして結婚して、何年かたつうちに、   女は、親が死んで、生活が貧しくなるにつれて

もろともに言ふかひなくてあらむやはとて、      河内の国高安の

一緒に貧乏な状態でいられようか、いや、いられはしないということで、(男は)河内の国高安の

郡に、 行き通ふ所出で来にけり。さりけれど、     この 

郡に、 通って行く所ができてしまった。 そんなことになったけれども、この

もとの女、      あしと思へるけしきもなくて、 出だしやりければ、

初めから暮らしてきた女は、不快に思っている様子もなくて、   送り出して行かせたので

男、 異心ありてかかるにやあらむと、

男は、(女にも)浮気心があって(ほかに愛する男ができたので)こんな態度なのだろうかと

思ひ疑ひて、  前栽の中に隠れゐて、   河内へいぬる顔にて見れば、

気を回して疑って、庭の植え込みの中に隠れひそんで、河内へ行ったふりをしてうかがっていると

この女、 いとよう化粧じて、  うちながめて、

この女は、たいそうきれいに化粧をして、もの思いにふけって

  風吹けば沖つ白波たつた山夜半にや君がひとり越ゆらむ

   風が吹くと沖の白波が立つ、その竜田山を、夜中にあなたは一人で今ごろは越えているのでしょうか(。どうかご無事でいらっしゃいますように)

とよみけるを聞きて、  限りなくかなしと思ひて、

と(歌を)よんだのを聞いて、(男は)このうえもなくいとしいと思って、

河内へも行かずなりにけり。

河内へも行かなくなってしまった。

まれまれかの高安に来てみれば、初めこそ心にくくも

ごくまれに例の高安に来てみると、   (河内の女は)初めのころこそは奥ゆかしくも

つくりけれ、       今はうちとけて、 手づからいひがひ取りて、

よそおいをこらしていたけれども、今は気を許して、  自分でしゃもじを(手に)取って、

笥子のうつはものに盛りけるを見て、 心うがりて行かずなりにけり。

飯を)食器によそったのを見て、       (男は)に思って行かなくなってしまった。

さりければ、  かの女、     大和の方を見やりて、

こういう具合なので、その(河内の)女は、(男の住んでいる)大和のほうを見やって

  君があたり見つつををらむ生駒山雲な隠しそ雨は降るとも

   あなたのいらっしゃるあたりをずっと見続けておりましょう。(だから、大和とこの河内との間にある)生駒山を、雲よ、隠さないでおくれ。たとえ雨は降っても。

と言ひて見出だすに、     からうじて、大和人、   「来む。」

と言って縁から外を眺めていたところ、やっとのことで、大和の国の男は、「行くつもりだ。」

と言へり。 喜びて待つに、 たびたび過ぎぬれば、

と言ってきた。(河内の女は)喜んで待ったが、何度もすっぽかされてしまったので

   

  君来むと言ひし夜ごとに過ぎぬれば頼まぬものの恋ひつつぞ経る

   あなたが来ようとおっしゃった夜は、毎夜毎夜(むなしく)過ぎてしまったので、(もう今では)あてにはしないけれども、(それでもあなたのことを)恋しく思い続けて日を過ごしています。

と言ひけれど、       男住まずなりにけり。

と(けなげなことを)言ったけれども、男は通って行かなくなってしまった。

(第二十三段)

さとう
さとう

初めはお互いに愛情を感じ合って一緒になりましたが、後半は女の人の雑な性格を理由に男の心が離れていく様子が描かれていますね。和歌も出てきています。

古文では、結婚しても一緒に暮らすのは稀です。男が女のところへ「通う」のです。

本文のポイント

子どもの頃からお互いに意識していた男女が、大人になり結ばれた。

結婚して何年か経つと、女の親が死んでしまい、経済的に苦しくなる。そこで男は女と一緒に貧乏にはなりたくないと、河内の高安に通う所を作ってしまった。(別の女の暗示)

そんなことになっても、初めからの女は不快な様子もなく見送るので、男は浮気を怪しんだ。

しかし何事もなく、逆に男の旅路の安全を祈る様子を慎ましくするので、愛情が戻った。

その後、初めの女は慣れてしまったからか、雑な行動をとり、男は幻滅してしまった。

男が来なくなり、初めの女は何度か歌のやりとりをするが、男の気持ちは戻らなかった。

※古文世界では基本的に一夫多妻制が認められているので、男は複数の奥さんを持つことができています。女の人は男を待つというスタイルが基本です。

品詞分解

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さとう
さとう

「初めの女」と「高安の女」がいることに注意。後半読みにくさがありますね。

定期テスト予想問題と答え

【問題】

(1)序詞「風吹けば沖つ白波」は、女のどういう気持ちとよく照応していますか。

    ア 恋慕  イ 希望  ウ 憎悪  エ 不安

  (2)「越ゆ」はどの言葉の縁語として用いられていますか。該当する語を抜き出してみよう。

  (3)「ひとり越ゆらむ」に続いて、男に対する女の気持ちがよくわかるように、補足して訳してみよう。

◯「君があたり見つつををらむ生駒山雲な隠しそ雨は降るとも」を口語訳してみよう。

◯男が河内へ通わなくなった理由として適当なものを次の中から二つ選んでみよう。

   ア もとの女がほかの男に心を寄せるのではないかと心配に思われたから。

   イ もとの女の美しい姿を見て、見捨てるには惜しく思われたから。

   ウ 男を思うもとの女の純情にうたれて、いとおしく思われたから。

   エ 男は危険な山を夜中にひとりで越えるのが怖くなったから。

   オ 男の来訪を促す河内の女の一途な愛が恐ろしく思われたから。

   カ 男に慣れて気を許し、不作法で所帯じみた河内の女の姿に幻滅したから。

【答え】

(1)エ (2)波〔別解〕白波 (3)どうかご無事でありますように。

 ◯あなたのいらっしゃるあたりをずっと見続けておりましょう。(だから、大和とこの河内との間にある)生駒山を、雲よ、隠さないでおくれ。たとえ雨は降っても。

 ◯ウ・カ

まとめ

いかがでしたか。話の大筋は理解できましたか。

古文での和歌はとても重要です。登場人物の心情が全て詰まっています。

学校での勉強に役立てられれば幸いです。

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